1日のメイクを落とすために欠かせないクレンジング。
そんなクレンジングですが、正しくできている女性は意外と少ないです。
間違ったクレンジングをしてしまうと、お肌に負担をあたえてしまい、肌トラブルを起こすこともあるので注意が必要です。
そこでこの記事では、正しいクレンジング方法についてお伝えしていきます。
クレンジングのやり方の基本をはじめ、オイルやジェルなど各クレンジングの種類ごとの詳しい使い方まで解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

知っておきたいクレンジングの役割と目的
クレンジング方法について見ていく前に、スキンケアにおけるクレンジングの役割について知っておきましょう。
クレンジングの役割など知識を理解しておけば、クレンジングでやるべきことや間違ったことの判断もつきやすくなりますよ。
クレンジングの主な役割はずばり、顔に付着しているメイクを落とすことです。
メイクは酸化する油分でできており、メイクの油分が顔に残った状態のままだと、
- 化粧水や美容液などの化粧品を使ってスキンケアをしても、美容成分が肌の奥まで浸透しなくなってしまう
- 酸化したメイクが原因で、肌荒れやニキビ、くすみなどのトラブルを引き起こしてしまう
といった問題が起こりやすくなります。
なので、メイクをした日はクレンジングをすることでメイクをちゃんと完全に落としてあげる必要があります。
「メイクなんて洗顔で落とせるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、ファンデーションなどのメイクアイテムは、簡単には崩れないぐらい肌に密着するする油分でつくられているため、洗顔料だけで落とすことは難しいです。
クレンジングには頑固な油分を落とすことができる”界面活性剤”が含まれており、メイクを肌に残すことなくスッキリと落とすことができるのです。
ただ、クレンジングに含まれる界面活性剤はお肌に負担をかけやすいという問題もあり、必要以上にクレンジングをしてしまうとお肌に大きなダメージをあたえてしまいます。
クレンジングは不十分でもやり過ぎでもダメで、ちょうどいいバランスでやらなくてはいけないのです。

正しいクレンジング方法の基本と順番
それではここからは、正しいクレンジング方法の基本と順番についてお伝えしていきますね。
①手を洗って清潔な手にする
クレンジングをする前の準備として、まず手を洗って清潔にしましょう。
手に汚れた雑菌が付いてる状態でクレンジングをしてしまうと、お肌のトラブルのもとになることがあります。
「どうせ洗い流すしまあいいか」といった気持ちにはならず、ちゃんと清潔な手でお肌を触るクセを付けるようにしましょう。
また、手を洗った後はタオルなどでしっかり拭き、水分がない乾いた状態の手にします。
基本的にクレンジング剤は水と混ざるとクレンジング効果が半減されてしまうので、クレンジング前は濡れてない手にすることを心がけましょう。
②ポイントメイクを先に落とす
クレンジングをするときは、メイクが落ちにくいポイントメイクから落としていきます。
マスカラなどのアイメイクや口紅などのリップメイクは油分が強力なものが多く、ベースメイクの場所と同じようにクレンジングしていても落ちにくいです。
とくに、汗や皮脂に強いウォータープルーフ仕様のメイクアイテムだと、そう簡単には落とすことはできません。
ポイントメイクを落とすときに普通のクレンジング剤を使ってもいいのですが、慣れていないと難しいので、できればポイントメイクを落とすことに特化した専用のリムーバーを使用するのがおすすめです。
専用のリムーバーはポイントメイクに特化しているだけあり、ゴシゴシと肌をこすらなくてもポイントメイクを落とすことができるのです。
専用のリムーバーを使うときは、コットン(もしくはティッシュ)にリムーバー剤を染み込ませ、やさしくクレンジングしてあげることを心がけましょう。

③適量のクレンジングを手に取る
クレンジング剤を手に取るときは、必ず各クレンジングの使い方にしたがって適量を手に取るようにします。
クレンジングがうまくできていない人に目立つことに、「クレンジングの量が少ない」ということがあります。
クレンジングの量が少ないと、メイクがちゃんと落ちなかったり、手と肌の摩擦が大きくなってお肌に負担をかけることがあります。
自己判断でクレンジング量をなんとなく決めたりせず、ちゃんと正しい量を使うことを守るようにしましょう。
④頬、Tゾーン、Uゾーンの順番でメイクを落としていく
クレンジング剤を手に取ったら、顔の面積の広いところからクレンジングをしていきます。
具体的には、「頬 ⇒ Tゾーン (おでこ・鼻)⇒ Uゾーン(フェイスライン) ⇒ 目元・口元」の順番でメイクを落としていきます。
もしくは、「Tゾーン (おでこ・鼻)⇒ 頬 ⇒ Uゾーン(フェイスライン) ⇒ 目元・口元」といったように、皮脂量の多いところからメイクを落としていきます。
クレンジングをするときは、クルクルと円を描くように顔の内側から外側に向かって手を動かしていきます。
肌に負担をかけずにやさしくするのがポイントで、肌をこするのではなくクレンジングとメイクをなじませる、という感覚を大切にします。
また、お肌への負担を減らすために指の腹を使ってあげるのもポイントです。
とくに目元や口元は敏感な部分なので、目元や口元をクレンジングするときは、力が弱い薬指の腹を使ってあげるといいでしょう。
重要なクレンジングをする時間ですが、短すぎるとメイクが落ちず、長すぎるとお肌に負担をかけてしまいます。
なので、クレンジング時間は30秒以上60秒以内を目安にするようにしましょう。
毛穴にメイクがつまりやすい鼻頭や子鼻は、他の部分よりも少しだけ多くクレンジングをなじませることを意識するといいでしょう。
また、クレンジング時の手や指の動かし方などのコツは、以下の動画が参考になるのでぜひ視聴してみてください。
⑤ぬるま湯でクレンジングをすすぐ
クレンジングができたら次に、ぬるま湯を使って顔のクレンジング剤を洗い流していきます。
洗顔の際のすすぎと一緒で、すすぐときはぬるま湯を使うのがポイントです。
温度が冷たい冷水だとメイクをちゃんと落としきれないことがあり、温度が熱いお湯だとお肌を保護してくれている大事な皮脂まで落としてしまうことになりかねません。
具体的ぬるま湯の温度ですが、以下のようにお肌のタイプによって適した温度が少し変わってきます。
- 乾燥肌(敏感肌)…30~34℃
- 普通肌…35℃前後
- 脂性肌…36~38℃
なので、今の自分のお肌のタイプに合わせて温度を設定するといいでしょう。
すすぎの回数ですが、クレンジングをした後は続いてお風呂で洗顔することが多いと思うので、洗顔のときほど念入りにすすがなくても大丈夫です。
10回~20回もすすげば十分なことが多いです。

⑥清潔なタオルで顔の水分を拭き取る
すすぎが終わったら、清潔なタオルで顔の水分を拭き取ります。
タオルで顔を拭くときも、ゴシゴシとお肌をこすらないように注意します。
ポンポンとタオルでやさしく押さえ、水分をタオルに吸収させるようにイメージで拭き取るといいでしょう。
クレンジング後は洗顔もすることがほとんどだと思いますので、顔の水分がある程度なくなったらOKです。
もし、クレンジング後に洗顔をせずにクレンジングだけで終わるのであれば、しっかりと顔の水分を拭き取るようにしましょう。
クレンジングの種類ごとの詳しいクレンジング方法
ここまで、クレンジングの基本的なやり方についてお伝えしてきました。
基本を知るだけでも、誤ったクレンジングをすることなく、最低限の正しいクレンジングができるようになるでしょう。
ですが、今ではクレンジングにもいくつかの種類があり、各クレンジングによって使い方も少し変わってきます。
クレンジングをマスターするには、クレンジングの種類に合わせたクレンジングをすることが欠かせません。
なのでここからは、クレンジングをタイプ別に分けた詳しいクレンジング方法について紹介していきます。
今あなたが使っているクレンジングの詳しい使い方をぜひ参考にしてみてくださいね。
オイルタイプ
洗浄力が一番強く、濃いメイクであっても簡単にオフすることができるクレンジングオイル。
オイルタイプはコスメ好きな女子から人気が高いクレンジングです。
そんなクレンジングオイルの使い方と手順はこちらです。
step
1適量のクレンジングオイルを手に取る
クレンジングオイルの適量は、3~4プッシュぐらいのものが多いです。
※細かい適量は使っているクレンジングの使用方法を確認してください。
step
2クレンジングオイルを手で温める
両手の手のひらを使い、手に取ったクレンジングオイルをすり合わせるようにして伸ばします。
クレンジングオイルを伸ばすとクレンジングが温められ、肌の上でもなめらかに伸ばしやすくなります。
step
3顔全体をクルクルと円を描くようにしながらクレンジングをする
step
4手のひらに数滴の水を取り、顔全体をサッとなでる
クレンジングオイルにに水をくわえると、乳化という現象が起こり、すすぎがやりやすくなります。
step
5ぬるま湯で顔をすすぐ

リキッドタイプ
オイルフリーなものが多く、サラサラでしっとりとした水っぽいテクスチャが特徴のリキッドクレンジング。
そんなリキッドクレンジングの使い方と手順はこちらです。
step
1適量のリキッドクレンジングを手に取る
リキッドクレンジングの適量は、3~4プッシュぐらいのものが多いです。
※細かい適量は使っているクレンジングの使用方法を確認してください。
step
2顔全体をクルクルと円を描くようにしながらクレンジングをする
step
3ぬるま湯で顔をすすぐ
リキッドクレンジングはもともと水っぽく、クレンジングオイルのように乳化させなくてもすすぎでスッと落とすことができます。

ジェルタイプ
ジェル状のテクスチャがクッションとなり、お肌のへの摩擦を減らしてくれるクレンジングジェル。
クレンジングジェルは大きく分けて「水性」と「油性」の2種類あるのが特徴です。
そんなクレンジングジェルの使い方と手順はこちらです。
step
1適量のクレンジングジェルを手に取る
500円玉大ぐらいの量がクレンジングジェルの適量であることが多いです。
チューブ状の容器であれば、中指の指先から第ニ関節までの長さを出すぐらいが適量であることが多いです。
※細かい適量は使っているクレンジングの使用方法を確認してください。
step
2手のひらでクレンジングジェルを温める(油性タイプのみ)
油性タイプのクレンジングジェルを温めると、含まれる油分の働きがよくなり、クレンジングがスムーズにできるようになります。
温めるときは、手のひらでジェルを軽く揉み込むようにするのがコツです。
step
3顔全体をクルクルと円を描くようにしながらクレンジングをする
クレンジングジェルの場合、クレンジングをする前に、ジェルを額・鼻・両頬・あごに小分けして乗せておくのもいいでしょう。
step
4ぬるま湯で顔をすすぐ
ミルクタイプ
洗浄力がやさしめで、洗い上がりもサッパリしている乳液のようなミルククレンジング。
そんなミルククレンジングの使い方と手順はこちらです。
step
1適量のミルククレンジングを手に取る
ミルククレンジングの適量は、3~4プッシュぐらいのものが多いです。
※細かい適量は使っているクレンジングの使用方法を確認してください。
step
2手のひらでミルククレンジングを温める
ミルククレンジングを温めると、含まれる油分の働きがよくなり、クレンジングがスムーズにできるようになります。
温めるときは、両手の手のひらをこすりながらミルクを温めましょう。
step
3顔全体をクルクルと円を描くようにしながらクレンジングをする
step
4ぬるま湯で顔をすすぐ
クリームタイプ
美容成分の配合量が多めで、洗浄力もやさしいクレンジングクリーム。
乾燥肌や敏感肌でも使いやすいのも特長です。
そんなクレンジングクリームの使い方と手順はこちらです。
step
1適量のクレンジングクリームを手に取る
500円玉大ぐらいの量がクレンジングクリームの適量であることが多いです。
※細かい適量は使っているクレンジングの使用方法を確認してください。
step
2手のひらでクレンジングクリームを温める
クレンジングクリームを温めると、含まれる油分の働きがよくなり、クレンジングがスムーズにできるようになります。
温めるときは、両手の手のひらで揉み込むようにし、クリームが柔らかくなるまで温めます。
step
3顔全体をクルクルと円を描くようにしながらクレンジングをする
クレンジングクリームの場合、クレンジングをする前に、クリームを額・鼻・両頬・あごに小分けして乗せておくのもいいでしょう。
step
4ぬるま湯で顔をすすぐ
シートタイプ
お肌への負担は大きいけれど、どこでも使えて緊急時に活躍してくれるクレンジングシート。
クレンジングシートの使い方はとくに難しくなく、クレンジングシートを手に取って顔のメイクを拭き取るだけです。
注意したいポイントは、ゴシゴシとお肌をこすらないことです。
クレンジングシートはどうしても摩擦によってお肌に刺激をあたえてしまいやすいので、意識して力を入れないよう心がけましょう。
とくに、皮膚が薄い目元をクレンジングするときは注意が必要がです。
できれば、目元をクレンジングシートで拭くときは、シートを20秒~30秒ほど目元のメイクに押し当てておき、事前にメイクを浮き上がらせておくのがいいでしょう。
また、シートはケチらず使うようにし、汚れたシートでお肌をこすらないようにしましょう。

やってしまいがちな間違ったクレンジング方法
最後に、正しいクレンジングとは逆の、間違ったクレンジング方法についてお伝えしておきます。
間違った情報をもとに意外とやってしまいがちなことも多いので気をつけるようにしてください。
ゴシゴシと肌をこする
クレンジングをしながらお肌を洗うように強くこすってしまうと、お肌に摩擦が生まれてお肌に負担をかけてしまいます。
お肌に負担がかかると、お肌のうるおい保湿成分まで奪ってしまうことになり、乾燥やシミ、シワの原因となってしまうので注意が必要です。
クレンジングは優しくなでるようにすることを忘れないようにしましょう。
マッサージを同時にする
最近はマッサージもできるクレンジングも販売されていますが、基本的にクレンジングはマッサージできるものではありません。
マッサージをするとお肌に負担を与え、お肌の悩みとなる乾燥や肌荒れを引き起こす可能性があります。
クレンジングはメイクを落とすことが目的であることを忘れないようにしましょう。
時間をかけすぎる
メイクをしっかり落とそうとして、必要以上に長い時間クレンジングをするのもNGです。
クレンジング剤は決してお肌にいいものではないので、できるだけお肌に触れている時間は短い方が理想なのです。
クレンジング時間は30秒~60秒を目安にし、メイクが落ちたらすばやく短時間で落とすようにしましょう。
クレンジング量が少ない
節約のためか、クレンジング量をケチって使う人を見かけます。
しかし、クレンジング量が適量よりも不足していると、「メイクが落ちにくくなる」「お肌に負担をかけやすくなる」などで、いいことがありません。
クレンジング量は使っている商品の使用方法を確認し、必ず適量を使うようにしましょう。
ノーメイクの日にもクレンジングをする
ノーメイクで過ごした日にもクレンジングをするという女性がたまにいます。
ですが、基本的にメイクをしていないお肌へのクレンジングは不要です。
繰り返しになりますが、クレンジングはメイクを落とすためにすることなのです。
すっぴん肌へのクレンジングは、お肌にとってかなり刺激をあたえるので避けるようにしましょう。
クレンジングするタイミングが遅い
メイク自体もお肌にいいものではなく、「その日のメイクはその日のうちに落とす」のが鉄則です。
なので、クレンジングするのが翌日になるなど、タイミングが遅くなるのは望ましくありません。
仕事で帰りが遅くなって疲れている日はクレンジングをするのが面倒に感じるときもあるかもしれません。
でも、美肌を維持するために、メイクはその日にきちんと落とすことを心がけていきましょう。
まとめ
メイクをする女性が美肌を維持するには、クレンジングを正しくやることが欠かせません。
今回はクレンジングの正しい方法についてお伝えしてきました。
クレンジングの種類も様々ですが、どのクレンジングでも「お肌を労りながらメイクのみを落とす」という目的に変わりありません。
ぜひ今回の内容を参考にしていただき、クレンジングをマスターしてくださいね。